売掛金の入金サイクルが長く、資金繰りに不安を感じる企業が増えています。
「すぐに資金が必要」「急な支払いに間に合わせたい」というときに選択肢となるのが ファクタリング です。
しかし、初めて利用する場合、手数料や審査、リスクを正しく理解していないと失敗する可能性があります。
本記事では、初めてファクタリングを検討する方に向けて、利用前に必ず押さえておきたい注意点をまとめました。

1.ファクタリングとは?
ファクタリングとは、将来入金される売掛金(請求書)をファクタリング会社へ譲渡し、手数料を引いた金額を先に受け取るサービスです。
- 取引先へ商品・サービス提供
- 請求書発行(売掛金発生)
- ファクタリング会社へ売掛金を売却
- 手数料を差し引いた金額を即日〜数日で受け取り
- 入金日に取引先がファクタリング会社へ支払う
銀行融資と異なり、借入ではないため負債が増えないのが特徴です。
2.利用前に知るべき7つの注意点
①手数料が会社によって大きく違う
ファクタリングの手数料は会社によってバラバラで、20~30%と幅があります。
特に「即日現金化」「審査が甘い」を売りにしている会社は高めです。
複数社から見積もりを取り、必ず比較しましょう。
②二社間・三社間で手数料が変わる
二社間ファクタリング
売り手とファクタリング会社のみ(取引先に連絡なし)
便利だが手数料が高い(10~30%)
三社間ファクタリング
取引先にも通知して行う
手数料は安い(20~10%)
「取引先に知られたくない」場合は二社間ですが、コストが高くなることは理解しましょう。
③売掛先の信用力が重要
ファクタリングの審査は、利用企業(あなた)ではなく“売掛先(取引先)”の信用を重視します。
- 大企業→審査は通りやすい
- 支払い遅延がある会社→落ちやすい
信用力が弱い取引先の売掛金は利用できない場合もあります。
④経理処理や税務処理に注意
ファクタリングは「借入」ではありません。
そのため会計処理は以下のようになります。
売掛金の消滅
差額(手数料)は支払手数料として計上。
税務調査時にも説明できるように、契約書・明細・取引履歴を保管することが大切です。
⑤請求書の内容が不備だと利用できない
売掛金(請求書)の内容に以下の不備があると審査落ちします。
- 請求先名や金額のミス
- 納品書との整合性が取れない
- 契約書がない/不明確
- 架空請求の疑いがある
初めて利用する企業ほどミスが多いので慎重に確認しましょう。
⑥悪質業者に注意(貸金業の偽装も)
なかには次のような悪質な事業者も存在します。
- 異常に高い手数料(40~60%)
- 契約書を出さない
- 売掛金ではなく「売上の前借り」のように扱う(違法)
- 債権譲渡登記を強制してくる
- 融資なのにファクタリングと偽る
初めて利用する場合は、必ず複数社を比較する・口コミや評判を見る・契約書を確認するが鉄則です。
⑦依存しすぎると資金繰りが悪化する
ファクタリングはとても便利ですが、常習的に使い続けると資金繰りが逆に苦しくなります。
- 手数料が積み重なる
- 入金前倒しに慣れ、経営改善が遅れる
- 資金ショートの根本原因が隠れる
本来は「一時的な資金不足を乗り切るための手段」です。
3.初めてのファクタリング「成功のポイント」
初めての利用で失敗しないためには、以下を抑えておきましょう。
複数社で見積もりを取る
手数料・入金スピード・登記の有無を比較。
手数料だけでなく「総費用」を見る
振込手数料・事務手数料が別途かかる会社もあります。
契約内容を必ず確認
特に「債権譲渡登記の有無」と「遅延時の対応」は重要。
取引先への影響を考える
三社間の場合、関係性への影響もチェック。
4.ファクタリングが向いているケース/向いていないケース
向いているケース
- 急な支払い・税金・仕入れが迫っている
- 売掛サイトが長く資金繰りが安定しない
- 銀行融資が間に合わない
- 融資の審査が厳しい(赤字・債務超過)
向いていないケース
- 常に資金不足で、慢性的な赤字
- 利幅が薄く、手数料を負担できない
- 売掛先の信用力が低い
- 登録していない請求書や不明瞭な契約が多い
5.まとめ
初めてファクタリングを利用する際は、「手数料」「契約内容」「売掛先の信用」「悪質業者」この4つを特に注意して確認することが重要です。
正しく選べば、資金ショートを防ぎ、経営の安定につながる非常に強力な手段となります。
